牧之瀬雅明・禅語と季節のブログ

季節の花々と人生を重ねて

7月、おすすめの禅語


竹涼風清(たけはすずしくかぜはきよし)出典 『虚堂録』


旅立ちにあたって、道中の息災を願った詩句から用いられた禅語で、笹の葉が起こす清風の爽やかさに相手を思いやる気持ちが表現されたもの。旅立つものや出発するものへの祝福とも言われる言葉。


清寥寥(せいりょうりょう)出典 碧巌録


禅語。心が透き通って明瞭である状態のこと。自我や先入観にとらわれることなく、常に真っ白な心で接すること。


平常心是道(びょうじょうしんこれどう)出典 趙州真際禅師語録


禅語。人生に近道ない。当たり前のことを大切に育む日々を大切にすること。この「平常心」とは「普段通りの心の状態」ではなく、「日常の小さな行いもおろそかにしない心」を示しています。


和敬清寂(わけいせいじゃく) 出典 茶祖伝


茶道の心得を示す禅語。主人と賓客がお互いの心を和らげて謹み敬い、茶室の備品や茶会の雰囲気を清浄にすることという意味から、相手を認め、敬うことで、居心地のいい清々しい関係を築けると解釈される。


明珠在掌(みょうじゅざいしょう出典 碧巌録


明珠とは透明で曇りのない珠玉(宝石)で、「仏性」を明珠になぞらえており、自分の手のひらのなかにある仏性に目覚めて生きよの教え。大切なものは身近にあるとの教えから、自分をよく知ることが大切ということ。


自利利他(じりりた)出典 正法眼蔵随聞記


仏語。自らの悟りのために修行し努力することと、他の人の救済のために尽くすこと。この二つを両立して完全に行うことは大乗仏教の理想・理念。


一時一処(いちじいっしょ)出典 雲門広録


その時その場所に自らの全てを託して生きる意味。今の時間と今いる場所を大切にしながら今日を生きるには、健康が何よりも大事だと説く。